北條カズマレの庵

自分のネットでの活動の拠点の一つです。自作の動画・自作の創作論などの解説を載せていきます。

H.31.4.21用レジュメ

ベーシックインカムとは何か?一律最低限所得保障のことです。
定義を語るより他の社会政策との違いの観点から見ていくとわかりやすいと思います。
 
国民全員に「最低限の生活ができるだけの金銭的保障をする」
ベーシックインカムとはこれだけです。
よく言われます。「共産主義とは何が違うのか?」
共産主義は働かないことが罪になります。しかしベーシックインカムは全く違います。ベーシックインカム社会では別に働かなくてもいいんです。社会の個人個人が自由なやり方で社会に貢献して行くことが許されている自由主義的な政策です。
よく言われます。「既存の社会保障とは何が違うの?」
はっきり言いましょう。福祉とは差別の体系なのです。社会の中から弱者を選びとって所得を給付する……。これが差別でなくて何でしょう。彼は社会の中で劣位に位置付けられ、自尊心を損傷します。福祉と言う名の差別の体系から社会的弱者を解放するのがベーシックインカムなのです。
 
コストは膨大なものになるでしょう。しかし我々は豊穣の地に住んでいます。これからのAIによる技術革新によりかつてないほど人類の富はますでしょう。そして仕事は奪われていくでしょう。ありあまる富と仕事の欠乏、その両方の対処するための政策がベーシックインカムなのです。
 
【思想としてのベーシックインカム
ーー編・北條カズマレ
 
世界が今のままならベーシックインカムは単なる夢想的ユートピア思想に終わるだろう。だがそうではないのだ。
 
 
よくある疑問シューティング
 
「全員が働くべきという考えの元、就労支援するのが名目なのが生活保護
「全員で働いて、全員で成果を共有するのが共産主義
「働きたい人が働いて、働いた人が成果を受け取るのを保証するのがBI」
 
 
必要条件
1.収入、資産を問わない。
1.行状、思想、外見等を問わない。
1.一律に収入を発生させる(居住地域による遅延などが生じない) 
 
ベーシックインテリジェンス(飛浩隆)、ベーシックオナー(ベーシックシヴィルライツ、尊厳の再分配、)、ベーシックインフラストラクチャー、ベーシックライフライン
 
推奨条件
1.生じた余暇を活かせるインフラが整っている 
1.制度自体への批判が利用者への差別意識につながらない
 
インフラへの接続
・識字能の獲得
・智のストアへのアクセス可能性
 
「労働はスティグマ語彙にあふれている。負のイメージ。バラマキ、失業…例えば失業者を免業者と言い換えたらどうだ?世帯年収の増加、女性の社会進出は家庭内労働から免業され自由になるはずだった女性を労働市場に拘束した」
 
~労働、所得、尊厳の癒着の自明性を疑うこと。~
 
労働が国民・非国民の線引きの中心、「ご職業は?」
 
福祉国家は賃労働、経済成長、完全雇用に依存してはじめて成り立つものだった
(移民への依存)
 
福祉とは選別であり差別化であり対立の原因であり、ヒエラルキー形成である。
 
福祉の本質は個人個人の保護であり、それ以外はすべて差別の再生産であるのではないか。
 
・アンチ「福祉国家」の租税=社会保障政策論 : ベーシック・インカム構想の新展開
 
福祉国家下での福祉受給者の自尊心や自立心の損傷が問題とされ(心情の問題ではない。)
「失業と貧困の罠」からの脱却が福祉制度改革の課題。
 
戦後福祉体制とは、”完全雇用下でのフルタイムで働く青年男性労働者と、家庭内での無償労働に従事する専業主婦とで形成される、一組の夫婦を標準家族として設定しつつ、働いて得られる賃金から社会保険料を拠出することによって社会保険の受給権を獲得する”
  というもの。
  
BI構想がアンチ福祉国家たる性格を有するのは、その所得保証が第一に家族を単位としてではなく個々人に対して行われること、第二に他の所得の有無にかかわらないこと、
 
家族単位の福祉→個人単位の福祉
 
標準家族というイデオロギー(奇しくも、LGBT運動はこれへの共同戦線を張った)
 
常にささやかれる批判は、雇用制度を損なわないか、費用が大きすぎるのではないか、家族制度を損なわないか。である
負の所得税は、世帯家族への資力調査がおこなわれ、その程度に応じて支給されるもの。だが所得が増加すれば支給される額が減少し、失業と貧困の罠には束縛される。
 
労働という苦役からの解放
nasuさんのTwitter返信
モチベーションの話は平行線だとおもいますねー。BI論者は強制長時間労働こそがモチベーションを奪い潰しているって認識、あるいは目先の食糧しかモチベーションにならない生活が脳の変質を招き嗜好品/薬物中毒者の増大、それを鴨にする産業の蔓延を支えているって話ですから。
 
「仕事のあとの一杯のビール」にしか喜びを見いだせない人生。仕事に奪われた快楽をあとから取り戻すだけの人生。
ハレとケによる蕩尽
 
資本主義経済が到達するところの「極端な資源浪費」を回避できる。